先日、「UXのデザインというのはおこがましい」という記事を書いたのですが、このタイトルについてもうちょっと説明しておきます。

内容としては「まずはきっちり想定されるユーザが何を求めているか認識するのが大事だよね」というのが言いたかっただけなのですが、

 

・「UXのデザイン」というと「そこでユーザがどのような体験をするかデザインする」というちょっと上から目線的な感じを受け、違和感がある。

・あくまで主役はユーザで、その体験をお手伝いするのが場所を作る人の役割なんじゃないかと思う。

・特に制作よりサービス開発で、サービス自体の訴求ポイントの議論と別の問題として(本来であれば同一の問題のはずなのに)UXの話が出てくるケースに違和感がある。

 

というような背景があり、ちょっときつめのタイトルにしたくてああなりました。

もちろん実際に場所を作り上げていく過程でデザインは必要、重要なプロセスですが、気持ちの問題としてはデザインする、という感覚はちょっと違うかなーと。語感の問題で認識には個人差があるところだとは思いますが。

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UXとUI、ユーザビリティの違い、みたいな話が最近一部で盛り上がっているけど、僕の考えはこんな感じ。

いつも言うのはこう。

音楽好きならライブに行くことがあると思うのだけど、ただいい音を集中して聴きたいだけなら、最高の条件でレコーディングされた音源を最高の環境で再生する方がいいかもしれない。

でも、ライブには替えられない魅力がある。わざわざ時間を決めて、高いお金を払って、遠くまで足を運んで参加する。

それがUX。

たとえば雑然と本が積み上げられた古書店にふらっと入ってすばらしい本を見つけられたときの満足感は、ほしい本をAmazonでさくっと検索して見つけるのとはまた違う。

ディスカウントストアで商品が豪華な棚にきれいに陳列されていたら、このお店は高いんだと思われて客足が減るかもしれない。

スマートフォンで快適なUIを実現したとしても、工事現場や農作業の現場でそれらが使われることは無い。そういう場面だと手が汚れているのが普通で、スマートフォンだと操作できないから。

結局、その人がそこに何を求めているのか、そこで何がしたいのかそれ自体を正しく認識し、表現することがUXなんだと思う。

場合によっては、使いにくいこともよいUXたり得る。

まずは認識することで、デザインすることじゃない。

もちろんほとんどの場合で使いやすさや有用性の追求は大事だと思うし力を入れていくつもりだけれど、そもそものところのお話が抜けている場合が多いような気がする。

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