今でも「売上はどうやって上げているんですか?」と聞かれることがあるんですが、その方法の一つがSOY CMSやSOY Shopのカスタマイズやサポート、組込みの代行(デザイン、HTMLまでもらってシステムのセットアップをこちらで行う)です。

その仕事を引受けてて思うのが、プロジェクトの初期段階で、受けた相談に対して「どううしてこの要件が生まれたんだろう、背景になる要望はなんだろう?」としっかり考えないといけないな、ということです。

うちに仕事が来ているということは、その会社はプロモーションやデザインには強いがシステム面は弱いか、人手が足りていないことがほとんどです。

一方、僕らはというとシステム面は当然強いですし、SOY CMSをリリースしてからこちら多くのユーザさんから様々な要望をいただいており、また直接携わった仕事だけでも結構な量になるのでそれなりに色々ノウハウがたまっています。

第一、ただ言われた通りの仕事をするだけならどこの会社でもできることなので、それは相見積を取られるような仕事になってしまいます。

先日から何度か書いていますが、サイト制作には売上向上とか、目的があるはずです。具体的に決まる要件はそのための手段です。ただ、僕らのようなポジションで仕事をしているとそれを満たすことを目的と勘違いしがちです。そうではなくて、ちゃんとゴールを見据えてこちらのほうからできる提案はちゃんとしていく。

言うのは簡単ですがなかなか難しいことなので、注意していきたいと思います。反省を込めて。

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去年の末頃から、ECに力を入れています。

その理由はといいますと、現在僕たちの会社で行っている取り組みについて一般的な企業サイトよりその価値がわかっていただきやすいと思うからです。SOY Shop公式サイトに営業用の資料を作ってアップしたりしているのもその流れです。

 

僕らは4年前からCMSを開発、公開してきておかげさまで現在はかなりの数使っていただいています。その中で、一つの悩みが発生しました。

オープンソースライセンスで公開していることが、ただの価格破壊になっているだけではないか?

ということです。もちろんどんな製品でも生産技術が向上すれば値段は下がるのが当たり前です。でも、無料というのは破壊的です。オープンソースであることの本当のメリットは無料であることではなく、それをベースに各々が新しい可能性を探すことができることだと思っています。そして、ライセンス料含めて、削減できたコストは新しい価値に投資されないといけません。でないと制作者にとっては本来であれば開発費をもらえていたところがもらえなくなるだけだし、発注者にしてもあっという間にその技術が陳腐化して競争力をなくすことにつながるので長い目で見ればあまり幸せなことではありません。

ですが、実際に開発を進めていると「こういった機能がほしい」と、機能を基準にした要望が本当にたくさん集まります。もちろん多くのユーザが求めている機能はもうその時点で基礎と呼ばれる事なのでしょうから、できるだけカバーしたいと考えています。ですが、あくまで本質はそういう要望を吸収できる土台を作ることです。

そう考えてみると、一般的な(中小)企業のサイトについてはそのようなことは理解してもらうのが残念ながら難しい現実があります。それに対して、ECであれば売上というわかりやすい基準があるので(普通のサイトのコンバージョンだって本当は一緒なんですが、、、)、基本的な機能をしっかり押さえたうえでカスタマイズ性の高い、しかも「サイトを公開した後の継続的改善」に向いている土台を提供するということの価値を伝えやすいのです。サイトオーナーにとっては売上向上の、制作者にとっては提案のチャンスを作ることになりますから。

そして、何のためのWebサイトか、って考えた場合、特に中小企業のサイトの場合はまず間違いなくその目的は限られたものです。

・営業チャネルとして問い合わせを増やすことを目指す。

・Web以外のルートで会社のことを知った人や既存顧客(つまり名指しで検索してくる人)に会社やサービスについての資料を提供する。

大きくまとめればこの二つだけといっても過言ではないと思います。前者が攻めの姿勢、後者が守りの姿勢といってもいいかもしれません。サイト作成時には、そのすべての構成要素がこれらの目的に向いている必要があります。(もちろん余裕があれば向いていない要素を盛り込んでもいいと思いますが、基礎となるお話として。)

これは結構シンプルです。シンプルだけに、まだたぶん可能性はいろいろあるんだろうなと思っています。その可能性を育てていくために、先述のような姿勢で開発を続けていきたいと思っています。

というわけで、一度SOY Shop使ってみてください。

http://www.soyshop.net/

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先日こんな話を聞きました。

「最近の若い人は携帯電話が当たり前になっているので公衆電話の使い方をしらない」

それで、震災の時の連絡に問題が発生していたというのです。なるほどー、確かにそういうことはあるでしょうね。

先日から何度かここで書いているとおり、ソーシャルメディアは震災直後はほとんど役に立っていなかったと予想していたのですが、やはり現地にいた方のお話を聞くと、その通りのようです(以前はこのブログを読んでくださっている方にはWeb業界の人が多いと思われるので遠慮めに書いてたんですが、もうそれはやめます)。そして、現地での情報入手の手段はテレビ、ラジオが中心だったようです。

結局、当然といえば当然なのですが、非常事態にはローテクのほうが強いみたいです。

電気、ガスもない中、どうやって暖を取るか?公衆電話の使い方がわからないように(まあ公衆電話は使ったことあるかないかというだけの問題なんですが)、ローテク、そこらへんにあるものをうまく利用するスキルというのはもう持っている人は年齢問わず少ないんじゃないかと思います。

身の回りのものだけで火をおこせる人がどれだけいるでしょう。街中で、寝るのに適した暖かい場所を探せる人がどれだけいるでしょう。時計と空の様子で方角わかりますか?

まだ書いてなかったですが一つ、驚いて見ていたのが震災当日の東京の様子です。駅に集まる人、人、人。

僕だったら交通機関が止まっている風なら会社を出ません。状況が把握できるまでは会社に泊まることを考えます。会社なら少なくとも雨風は防げて、かつ外よりは安全だからです。連絡もつきやすいです。(もちろん会社のある建物が無事だったら、ですよ)

とにかくルールに縛られていてイレギュラーに弱いという印象です。

ローテクの活用能力と、イレギュラーへの適応能力はかなりの部分共通する気がします。

ローテクだけで困難を乗り越えられる自信があればどんな場合にも冷静に対応しやすいでしょうし、イレギュラーに対応するためには「そこにあるもの」だけで問題を解決しないといけません。そこにあるものだけというのは「そうあるべきと定められた前提が喪失しているルールについては頭の中から消して考える」という意味も含みます。

昔、ある会社の人に就職活動の方法について意見を求められたとき「電気も通っていない無人島でサバイバルさせたらいい」ということを提案したことがあるのですが(結局却下されましたが)、そういうことって必要だと思います。

今の小学校ではナイフも持たせないなんて聞いたのですが、本当でしょうか。

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先日高校生の人に聞かれて、答えに困った。

大学時代しとけばよかったな~ということは結構あるのだけど(旅行もうちょっと行きたかったなとか、語学とか)高校時代となるとそれがあんまりない。

なんでか考えたら、あんまり自由な時間なくて、そう好き勝手も動けなくて、制約が多かったから無駄にした時間という感覚をそう強く持つにも至っていないからっぽい。

高校がかなり(多分日本では他にないのではないかというくらい)自由な私立の学校だったので、高校時代から大学生のような遊びをしていて、高校生らしいことをあまりできなかったなと思わなくもないけど(男子校だったし)、彼女(今の嫁)と一緒に授業受けたり登下校したり部活したりというのは大学の時には経験できてるから今となってはコンプレックス持つほどでもないし(当時はすごいコンプレックスだったけど)。

大人と接する機会はあったほうがいいとは思うけど、だからと言って連絡くれても飲みに連れてったげたりも中々難しいからなあ。

今思えば高校時代の自分の世界の狭さ、視野の狭さはなんでそうだったのかなと思うほどだけど、狭い世界でもがいた経験にも意味があったなあとも思う。とりあえず、話してくれた人については僕と接点があるというだけで当時の僕よりたぶん世界は広いから、何も心配することはないだろう。

とか考えると、高校生でやっていたほうがいいことって難しい。一人で引きこもって打ち込めることかな。大学行ったら(多分就職でも)外に世界広がるから、そっちに時間割けるように。

あとは、行きたい進路にかかわらず数学は理系の全範囲くらいできるようになっていたほうが何かと便利です、人生。

 

そういえばどうでもいいけど、大学入ってすぐ、同級生が集まって「高校時代もっと遊んでたかったね~、ルーズソックスはいたり」と話してた(そういう世代なんで)ところに、嫁がルーズソックスはいて現れたなんてことがあったな。

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以前、東松島市のサイトが震災後更新されていなかったことについて書きましたが、今日は半分繰り返しですが、もうちょっとだけ具体的に僕なりの非常事態時のWebサイトをどう運営すべきかについて案を一つ挙げます。

それは、そういった場合には、非常事態には災害以外のケースもあるでしょうけれど、まずは災害を例にすると、都道府県なら都道府県、市町村なら市町村と、発信元と「信用度が同レベル」のドメイン下に、運用権限や回線等のインフラの問題も含めて情報が掲載可能なような仕組みを作っておくことだと思います。

A市が被害を受けた時、被害の少ないB市のサイトにA市の担当者が直接、もしくはB市のA市防災担当の人がA市の情報について迅速に掲載を行う。できれば掲載先は複数のサイトに同じ情報が掲載されるのが望ましい。(B市のサイトに載った情報はC市のサイトにも載る。転載は手動でも可能)

CMSのID、パスワードでもいいですし、サブドメインを切ってFTP接続できるようにしておいてもかまいません。できるだけ誰でも操作できる方法である必要がありますが、アップされる情報は正しくさえあればデザインなどは問いません。ある程度ガイドラインを作ってマニュアル化すれば、難しいことではないはずです。

この前の震災について、現時点でもこれらのことは確かにいえると思います。

・Web、特にソーシャルメディアが発達した現在のWebは、情報の拡散は非常に速い

・しかし、拡散する情報の真偽については検証機能はうまく働かない

・情報の拡散が速すぎて氾濫が起こり、受信については困難な状況が発生する

・重要な情報を掲載しているサイトがアクセス数過多で落ち、機能しない

これらの問題に対して、先に挙げた方法は確かな情報源を提供することができ(おそらく見る側は信用できる程度が同じくらいであれば、どこが発信源かはあまり気にしません)、またアクセス数過多に対する対策として、技術的な方策を個々のサイトに施すより低コストです。

これが唯一、ベストな答えかわかりませんが、究極的には技術的解決ではなく、組織として吸収できる体制を作っておくというのが現時点での私なりの結論です。

余談ですが、同様の手法は中東で起きたようなケースでは反政府勢力の情報発信にも応用できる気がします。

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2011年04月10日

PCの買い方が変わった

先月ノートPCを二台買いました。

最初は二台買うつもりはありませんでした。

一台目は使ってたThinkPad X60が突然壊れたので、ノートを一台買おうと思い、買ったのがVAIO Type X。Atomのマシンで非常に貧弱ですが、655gという軽さには抗えませんでした。MacBookAirと最後まで悩んだんですが重さが1.5倍以上します。また、有線LANやRGB出力用コネクタもVAIOは内臓です。

二台目はAcerのCore i5積んだ、2.5kgのマシン。会社で使ってたデスクトップマシンの遅さが我慢できず、最初はデスクトップのを買おうと思ったところノートでも重さを気にしなければそんなに値段変わらないということに気づき購入。

前のX60買ったときは「そこそこ使えるスペックで持ち運びもできるもの」という基準で選びました。それが今の二台体制だったら、普段はVAIOを持ち歩いて、どうしても外でスペックのいることをしたいときにはAcerのをつかえます。

もちろん母機プラスモバイルマシンというのは昔からある取り合わせなんですが、クラウド利用の普及によってどのマシンを使っていても差が少ない、移行コストが少ないという状況が生まれています。

つまり、極端な特徴を持ったマシンを複数持つほうが、バランスのいいのを一台持つより快適です。贅沢は贅沢なんですが、後者にあったデータが分散しないというアドバンテージがなくなりました。

まあ今更な内容ではあるんですが、売れ筋も長期的に結構変わるんじゃないかな、より具体的には、使う場面を選ぶようなマシンの売り上げが伸びる要因にはなるなーと思ったので、書いておきます。

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ちょっとした理由で読上げブラウザ(音声ブラウザ)のことを調べることがあったのですが、、、主な読上げブラウザって無償供与されてないんですね。

そりゃ、出る数も限られているでしょうから開発のコストを考えると、なかなか手が回らないのはわかります。でもこういうところこそ行政がちゃんと補助金出すとかで整備していかないといけないはずです(無償のソフトが出てくればいい、というのは開発側に負担を押し付ける発想です)。

行政機関もしくはそれに準ずる機関への入札参加資格とか、納入実績のあるところはその機関が身元を保証して、開発用のソフトウェアの費用を全額国が補助するという程度のことは、多分全部あわせてもたいした金額にならないでしょうから(千社に10万円のソフト配っても1億円です)、するべきだと思います。開発元の合意があれば、上限金額を決めることもできるでしょう。

読上げブラウザ対応のサイトづくりが当たり前になるにはまず、作る側にとってのハードルが下がらないことにはどうしようもありません。

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震災ですっかり忘れていたTwitter公開会議のまとめを、いまさらですがしておこうと思います。

と、振り返ろうとしてみても公式のまとめもないんですね、そりゃ震災の前日でしたから仕方ないですよね。

なのでおぼろげな記憶を頼りに僕の考えだけ述べさせてもらいます。

テーマは、『今後、CMSに求められるものとは?』というものでした。

これにはまず、『今後、Webサイトに求められるものとは?』ということを考えないといけません。多分、今後はより『何のためのWebサイトか?』という根本的な問題が強く意味を持ってくると思います(これは当時はただの直感だったのですが、震災を経て確信に変わりました)。

つまり、「売上を上げる」のを目的とするなら「売上を上げる」のに費用対効果が最大となるように作らなければいけないし、「印象アップを図る」なら「印象アップを図る」ことに最適化されないということです。もちろん複数の目標があるならそれのバランスをうまくとらないといけなくて、それは今も昔も変わらないのですが、より明確でしっかりとした目標設定が必要になるでしょう。

たとえばCMSの組み込みで、更新頻度が本当にあがるのでしょうか。更新頻度を上げられたとして、素人の文章で本当にコンバージョンは上がっているのでしょうか。そもそも十分なアクセス数がそのサイトで期待できますか?アクセス数がなくて予算が限られているなら、CMSの組込みは一旦あきらめるか最低限におさえて、アクセスを増やす施策を優先させたほうがいいかもしれません。

そう考えていくと、正直なところ世の中にはかなり無駄なコストがかかっているサイトが多いような気がします。

『今後、CMSに求められるものとは?』という問いに対しても、結局のところサイトオーナーの利益にそのCMSが貢献できるかどうかがすべてです。ただ、サイトオーナーの利益が何なのか、というのはケースバイケースでしょう。

Webサイトを重要な販路と位置づけ構築したいというケースもあれば、Webからの売上は期待しておらず、お客さんが会社に訪れる際に場所がわかるようにだけしたい、といったケースもあるでしょう。それぞれのケースでは、CMSの選定どころかどういう手順でサイトを構築すればいいかも異なります。

たとえば、先日このブログにも書きましたが、自治体サイトなら災害時にはどのような運用をするか/運用が可能か今後議論が必要と思われますが、そこで情報がアップされる場合は災害時=非常時なので平時と基準が違います。(実用性の観点からの視認性は別にして)見栄えなどはどうでもよく、確実な、信用できる情報をプアな通信環境、通信端末でも迅速にアップロードできること。閲覧者も同様か、それ以下の環境で確認できること。それでいてセキュリティは確保されていること。不正なアップロードが行われないようにすること。そういったことが重要な基準になるでしょう。

そういったことを突き詰めていくと、そのケースでCMSに求められるものというのはおのずと絞り込まれてくると思います。

要件さえ決まればあとはコストのことを考えるだけです。サイト制作者にとっての使いやすさも重要だとは思いますが、それもコストの問題です。かかる費用が同じであれば、サイト閲覧者やサイトオーナーの利益に優先することは決してありません。

また、Webサイトは継続的な改善が必要なものだという問題もあります。最初は低コストにできても、改善にはコストがかかるやり方がある。最初は手間がかかるけど、継続的改善には強い。この二つの方法があったとして、どちらを選ぶでしょうか。これももちろん、場合によって正しい答えは違います。

 

どちらにしろ、そのサイトについてどういうビジョンでいるのか、そのサイトに何を求めるのか、どういうコストのかけ方が好ましいのか、サイトオーナーと制作者とで意識をすり合わせることが大事なのは間違いありません。特に、サイトオーナーはWebの素人であることも多いでしょうから、制作者側ははっきりとした視点を提示できるようにしないといけないと思います。そこで生まれるストーリーと、CMSの設計哲学が合致しているものが、そのプロジェクトではベストなCMSです。

なので『今後、CMSに求められるものとは?』という問いに対する答えをあえてまとめるとすると、『サイト閲覧者、サイトオーナーの利益の視点から見て設計思想がはっきりしていること』です。

一応あげておきますと、SOY CMSでは(目標という部分もありますが)設計思想については、下記のようなものが優先事項であると考えています。

・SEO、LPO等コンバージョン増加のための施策に配慮しやすいこと。

・サイト構築途上において早い段階でユーザテストが可能であること。場合によってはサイト構造の詳細な設計よりユーザテストを先行させられること。

・公開後もデザインや構造の改善が行いやすいこと。

・インターネットに公開されているサイト/イントラネット上のサイトの同時管理やソーシャルメディアへの情報配信など、HTMLの出力/Webサイトの管理に限定されない「コンテンツ配信サーバ」として柔軟に運用可能であること。コンテンツ配信の「ハブ」として利用できること。さまざまなツールをつなぐ「にかわ」のように利用できること。

・拡張性が高いこと。サイトオーナーとサイト閲覧者のコミュニケーションツールとしての利用が行えること。

 

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